今回紹介するのは矯正歯科です

敗戦の前後には、日本人の食生活は惨めなものだった。 人びとは戦火によってすべてを失い、食べるものといえば配給のイモやフスマ、トウモロコシの粉といったたぐい。
多くの人びとが飢餓線上をさまよっていて、口に入れるものがあれば、それだけで幸いという状態だった。 そんな中、アメリカ駐留軍がもちこんだアメリカ式の豊かな食生活は、貧しく、飢えた日本人の目には驚くばかりにまばゆいものだった。
ふんだんなミルク、バター、チーズなどの乳製品、分厚いステーキ、ハム、ソーセージなどの肉類、そしてなにより日本人を驚かせたのが、彼らがバリバリと食べるレタス、セロリ、トマトなどの生野菜であった。 野菜にドレッシングをかけて生のまま食べる。
それこそ海の彼方のアメリカの、豊かで近代的な食生活というイメージが、飢えに苦しむ戦後の日本人の頭にぬきがたく焼きつけられた。 菜っ葉のたぐいを、調理せず、イモ虫みたいに生のまま食べるなど、戦前までの日本人の食生活からは考えられないことだった。
しかし、そのほうがビタミンCを豊富にとることができ、カラダにいいのだといわれると、誰もが納得せざるをえなかった。 なにしろ圧倒的に強くてお金持ちのアメリカ人たちがかいま見せる豊かでぜいたくな食事に、野菜サラダはつきものだったのだから。
本来、日本には豊かな野菜の食文化があった。 イモやダイコン、ニンジン、ゴボウなどの根菜類の煮物、キュウリ、ナス、ハクサイなどの漬け物、レンコン、ナス、シイタケ、山菜などのテンプラ、セリやコマツ菜などのおひたしなぞ、私たちの祖先は野菜をおいしく、かつ栄養豊かに食べる調理方法をたくさん知っていた。
にもかかわらず、多くの日本人は、アメリカ式の生野菜サラダに圧倒され、野菜は生で食べたほうがカラダにいいと、素直に信じこんでしまった。 本来野菜というものは、煮たり、蒸したり、焼いたり、発酵させたりなど、さまざまな調理をほどこして食べたほうが、生のまま食べるよりずっと栄養価が高くなり、また栄養の吸収効率が高まるものだというのに。
ベストは野菜と牛乳の組み合わせもう1つ、野菜の栄養を効率的に吸収するのにだいじなのは、食べ合わせである。 私たちの研究でわかったことだが、トマトジュースや野菜ジュースは、牛乳といっしょに飲むと、カロチノイド類の吸収性が高まる。

トマトジュースだけを飲んだ場合と牛乳を同時に飲んだ場合の血漿(血液中の液体成分)中のカロチノイド類の変化を調べると、トマトジュース単体は1ミリリットルあたり0.18マイクログラム(100万分の1グラム)なのに対して、トマトジュースと牛乳を同時に飲んだ場合は0.30マイクログラムと、2倍近く高くなる。

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